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海を渡ってきた絵具

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海を渡ってきた絵具
acrylic on canvas
116.7×91.0cm
2003

   「海を渡ってきた絵具」というタイトルで、リキテックス・ビエンナーレで入選した作品。リキテックス・ビエンナーレというのは、アメリカの絵具メーカー「Liquitex」の日本の会社主催の2年に一度(当時)のコンペティション。リキテックスに媚びた訳では決してないのだけど、今振り返ると随分思い切ったモチーフ。
   この時は金と黒と朱で構成したくて、その朱としてのcadmium red light、この絵具の練り感(ねりねり感)と色には、今もとても魅かれている。展示会場は表参道SPIRALホールだった。

ここからは、私の覚え書き。
   この作品も、なぜか一気に出来上がってしまった。って書くと、偶然の産物みたいで別に何も不思議はないのだけど。
   ただ、そういう作品がたくさんあって、そういう作品が入選したり、購入して頂けたり。

   私の制作方法として、ほとんどが完成が見えないまま描き始めてしまうのだけど、自分のその強引さに自分自身で驚き、なおかつそれで出来上がってしまうので、また驚く。
   
   即興、実験、日記と言ってやっているのでその通りなんだけど。

   ともかく、始まったら一瞬一瞬判断して選択して描き、描いたものを見てまた一瞬で判断して、、の繰り返し。そんな風に一気に出来上がる作品のことがとても不思議で、どういうことなのか考えてみたことがある。それは少し突飛な理解の仕方だと思うけれど、これは私の覚え書きだから書いておこうと思う。

   その「作品は、作る前にもう既に存在している」っていうこと。

   「ある場所」で完成してしまっているその作品のその形になるまでの行程を、私はただ辿って行っているだけ、ということ。
   そしてそれは非常に不思議な体験。
   折りたたまれた思考のようなものが解体されていくのを客観視しているような。
   一瞬で出来上がったものを、解きほぐすような。
   時間が存在するとしたら、巻き戻す作業というか、完成(私には見えない)から始まるというか。

これって、当たり前のことなのかな。
わからなくなってきた。
また、考えてみたい。
単純なことで馬鹿騒ぎしているのかしらん。

by monknori | 2020-04-13 23:09 | 絵画 | Comments(0)
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